GitHub の脆弱性報告に1日単位の件数制限、信頼する報告者は allow list で除外
GitHub の非公開脆弱性報告に、新規報告だけを数えるユーザー単位の1日上限が入った。既存 advisory へのコメントは対象外。メンテナーが設定できるリポジトリ全体の上限と allow list、対象プラン、設定場所を整理する。
GitHub の非公開脆弱性報告に、新規報告だけを数えるユーザー単位の1日上限が入った。既存 advisory へのコメントは対象外。メンテナーが設定できるリポジトリ全体の上限と allow list、対象プラン、設定場所を整理する。
GitHub の private vulnerability reporting(非公開の脆弱性報告)に、1つのアカウントが1日に出せる新規報告の件数を抑えるレート制限が入った。GitHub Changelog の2026年10月1日付の項目による。件数は、そのリポジトリ宛てと GitHub 全体の両方で数えられる。
メンテナー側で触れる設定は2つある。リポジトリ全体で1日に受け付ける報告の上限と、制限をかけない報告者を登録する allow list だ。対象は private vulnerability reporting を有効にした public リポジトリで、プランは GitHub Free、GitHub Pro、GitHub Team、GitHub Enterprise Cloud。既定の上限が何件なのかは、changelog には載っていない。
制限の対象は新しい報告の作成だけだ。changelog は、既存の advisory へのコメントは影響を受けないと明記している。報告を受けたあとの再現手順の確認や修正方針のすり合わせは、advisory 上のコメントで続けられる。
上限に達した報告者には、時間をおいて再度試すよう求めるメッセージが表示される。GitHub はこの変更の理由として、低品質な報告や自動化された報告が増え、本当に重要な報告が埋もれていることを挙げている。一括送信や自動送信を抑えつつ、正当なリサーチャーは引き続きメンテナーに届けられる、というのが changelog の説明だ。
ユーザー単位の制限は GitHub 側で自動的にかかる。メンテナーが足せるのは次の2つで、効く範囲が違う。
| 設定 | 数える単位 | 使いどころ |
|---|---|---|
| リポジトリの1日あたり上限(custom daily overall reporting limit) | そのリポジトリへの報告全体 | 1日に捌ける件数を超える流入を止めたいとき |
| 信頼できる報告者の allow list | 登録したアカウント | 付き合いのあるリサーチャーを制限から外したいとき |
出典:GitHub Changelog「Rate limits for private vulnerability reports」(2026年10月1日)
上限を設定できるのも allow list に追加できるのも、リポジトリの管理者だ。allow list に入った報告者について、changelog は「never rate limited」(訳: 決してレート制限されない)と書いている。ただ、外れるのがリポジトリの上限だけなのか、GitHub 全体で数える上限も含むのかは、項目ごとには説明されていない。リポジトリの上限に達したとき、ほかの報告者にどう表示されるかも書かれていない。この2点は、運用で上限を低めに絞る前に確かめておきたい。
同じ2026年10月1日、非公開の脆弱性報告には構造化フォームも入った。既定では summary、details、proof of concept(150文字以上)、impact の4項目が必須になる。.github/VULNERABILITY_REPORT.yml で項目を変えられるほか、送信前に CWE の指定を求めることもできる。対象のリポジトリとプランはレート制限と同じだ。
2つの変更が抑える対象は違う。フォームは1件ごとの中身の薄さを、レート制限は件数の多さを抑える。どちらか片方だけでは、低品質な報告の大量送信は防ぎきれない。
設定はリポジトリの Settings から Advanced Security を開き、「Private vulnerability reporting」の横にある Settings をクリックした先にある。構造化フォームの CWE 必須化も、同じ Advanced Security 配下の Private vulnerability reporting から設定する。
手を付ける順番としては、まず過去に有効な報告をくれたリサーチャーを allow list に入れておくと、上限を絞ったときに彼らの報告まで止めずに済む。リポジトリ全体の上限は、トリアージに割ける人手から逆算して決めることになる。数字の目安は GitHub から示されていない。private vulnerability reporting を有効にしていない public リポジトリや、private リポジトリは今回の対象外だ。