Workers の Metrics チャートに段階デプロイの注釈、0%のバージョンは出ない
Workers の Metrics チャートが release を注釈で描くようになった。段階デプロイ中のどの段階でエラーやレイテンシが動いたかを読む手順と、チャートに出ないバージョンの条件。
Workers の Metrics チャートが release を注釈で描くようになった。段階デプロイ中のどの段階でエラーやレイテンシが動いたかを読む手順と、チャートに出ないバージョンの条件。
Workers の Metrics チャートが、選択した期間の release をすべて注釈として描くようになった。段階デプロイは途中の段階まで含めて進行全体が出る。メモリ、CPU time、エラー、レイテンシの変化を、その時点でトラフィックを処理していたコードと突き合わせやすくするための変更だと changelog は説明している。日付は2026年9月25日。
追加設定が必要かどうかは書かれていない。案内されているのは、対象の Worker の Metrics タブを開くことだけだ。
段階デプロイは、チャートを横断する一つの rollout として現れる。新しいバージョンへ移るトラフィックが増えるにつれて陰影が濃くなるので、帯を見るだけで進行の向きが分かる。正確な値は hover で出る。前のバージョンと新しいバージョン、rollout の所要時間、そして各段階で設定されたトラフィック比率だ。
hover で読めるのは 設定された比率 である。changelog の表現は「the traffic percentage configured at each step」で、各バージョンが実際に処理したリクエスト数が出るとは書かれていない。設定した比率と実際の配分が一致するかどうかも、この文面からは分からない。
changelog は使い道を三つ挙げている。一つ目は regression の開始時点で、エラー、レイテンシ、CPU time、wall time が変わったときにどのトラフィック比率が設定されていたかを見る。二つ目は段階の比較で、新しいバージョンへトラフィックが移るにつれて指標が変わったかを確認する。三つ目はロールバックの確認だ。
段階の比較は、指標の変化が比率の上昇に連動していたかを見るためのものだ。比率を上げた段階で初めて指標が動いたのか、rollout の開始時点から動いていたのかを、同じ帯の中で分けて読める。
ロールバックは rollout とは別の release イベントとして描かれる。つまり一つの時間範囲の中に、比率を上げていった帯と、戻したイベントと、その後の指標が並ぶ。戻して回復したのかどうかを、デプロイ履歴を別に開かずに同じチャートで言える。
注釈が付く指標の名前は、changelog の中で二通り並んでいる。冒頭は memory、CPU time、errors、latency で、regression の項目は errors、latency、CPU time、wall time だ。memory と wall time の両方にこの注釈が出るのかは、この文面では決まらない。
チャートに出るかどうかは、バージョンをどう出したかで変わる。
| バージョンの出し方 | チャート上の見え方 |
|---|---|
| 段階デプロイ | 一つの rollout。トラフィックが移るほど陰影が濃くなる |
| 100%を一つのバージョンへ送る直接デプロイ | 個別のマーカー。近接したものはまとめて表示される |
| アップロードしただけのバージョン | 出ない |
| 0%だけで設定されたバージョン | 出ない |
出典:Cloudflare Docs changelog「See every release and gradual deployment on Workers Metrics charts」(2026年9月25日)
読み違えやすいのは下の二行だ。0%のまま置いたバージョンはチャートに痕跡を残さないので、比率を上げる前に用意しておいた時間帯は何も起きていないように見える。アップロードだけで公開比率を付けていないバージョンも同じ扱いになる。
近接した直接デプロイがまとめられる条件も書かれていない。どれだけ近ければ一つのマーカーになるのかは changelog にないので、マーカーを数えてデプロイ回数を数えるのは避けたほうがいい。障害の時間帯に立つマーカーが一つでも、そこに入っているデプロイが一つとは限らない。
changelog が案内する確認先は Metrics タブだ。追加設定の要否は明記されていない。まずは段階デプロイの次の一回で hover の値を見て、各段階の比率と所要時間がこちらの rollout 設定と合っているかを確かめる。合っていれば、指標が跳ねたときの読み方が一つ増える。
残る不明点は二つある。古い期間にどこまで遡って注釈が描かれるかは changelog に書かれていないので、過去のインシデントの再調査に使えるかは開いて確かめるほかない。ダッシュボード以外から同じ注釈を取得できるかも触れられていない。案内されているのは Metrics タブだけだ。